TOTAL LIFE MANAGEMENT トータルライフ経営

タイトル背景

代表からのメッセージ

混迷の中様々な面に感じられる新しい時代の兆しを見つめる。

21世紀に入って4年目、思いもかけない事件や、考えられないような困惑や驚きの連続の中で、私たちはそれぞれ営みの場を持っています。周りの混迷が深まる中で、どうすれば問題は解決できるのか、という八方塞りの状態とも言えます。
しかし、高橋佳子先生のTL人間学を基として見れば、そこにはもう根本から、これまでの社会や文明の前提を見直し、新しい時代を生み出そうとする時代衝動が感じられるように思います。

経済において
その兆しは、まず経済の面に現れています。
具体的には、日本の景気の回復です。景気の回復は、まだ地方や中小企業には及んでいない、ということもあり、また、先行きは米国や中国経済の成長の頭打ちによって再び打撃を受けるという予想もあります。しかし、今の日本の新しい上昇エネルギーは、多少の山谷があっても当分は続く可能性が強いと思います。何故なら経営者の姿勢は、後ろ向きから前向きに転換し、未来への布石を打つ設備投資にも積極的になっています。また、よく見ると、この上昇気流を牽引している一群の企業では、これまでとは違った、しかも共通の特色が生まれているように思います。
例えば、トヨタやキャノンのように、「わが社でなければできないことは何か」、それを徹底して追及する中で、自然に生まれている特色であると思います。それは、日本人の持つ優れた感性を生かす物作りの復興であると共に、人を大切にする流れです。社員との信頼関係を土台とした「場」の力が重視され、また、消費者の人生やライフスタイルに役立つことを大切にすることによって、新しいフロントが切り開かれてゆく、というものです。
このような日本人の感性や人間を重視する経営は海外からも注目されています。これまで20世紀を牽引してきた米国型の「力の論理」による、競争一辺倒に対し、新しい経営の流れが注目されていることは社会全体の活性化にもつながる大きな変化と思われます。
また、企業の内容においても、日本はリストラによって、過剰な設備、過剰な債務、過剰な人という贅肉が取れ、米国よりも平均して若くなっている面さえあります。また、中国の関係で言えば、最近では、「日本だからこそ出来ることがある。それを生かすためには立地も日本に残す方が良い」ということで、中国へのシフト一辺倒ではない行き方が増えてきたこともあります。
一方、三菱東京グループによるUFJの統合の持って行き方は、元々信頼をいのちとする銀行のビヘイビアとしては考えにくいことです。しかし、良かれ悪しかれこの統合によって、日本の金融システムの再編成は終わり、不良債権の処理も一段落することによって、これまでの後ろ向き一点張りの銀行の姿勢も、前向きに転じていくときに来たことは大きな変化です。
世界において
このような変化の中で、注目されるのは、経済に限らず、20世紀を引っ張ってきた「力の論理」の限界が様々なところで露になっていることです。これまでの前提が見直しを迫られていることを示す事件は、世界にも国内にも次々に出ています。
例えば、イラクの戦争で、始め予期したのとは全く異なる経過を辿りつつあります。主権はイラクに移した、と言っても、イラクの人たちにとっては、サダム フセインの時より状態は悪くなった面もあると言われます。むしろ反米感情が強まり、内戦は恒常化しています。
国内において
また、国内で言えば、消費者の安全を軽視した三菱自動車や、関西電力の美浜原子力発電所の大事故がありました。これも大企業であるための力に対する過信がもたらす歪みではないでしょうか。このような20世紀の力の論理は、政治や経済の世界だけでなく、佐世保の小学生殺人事件に次いで、新潟でも似たような残虐な事件が起きたことなど、社会全般に広がって様々な悲劇を生み出しています。本当に心が痛むことです。
このような困が極まる一方、大幅なリストラや不況の中で、他人や外側の力に依存した人心は次第に、内を見つめ、発想を立て直す流れになりつつあります。誰もがこれまでの前提や土台を見つめ直し、新しい生き方を探さなければならないと予感しつつある、ということです。
明治維新の時もそうであったように、時代のパラダイムが変わる時には、いつもこれまでの価値観ではどうにもならないという声無き声が満ち満ちる段階があるのは、むしろ自然なことと思います。
新しい時代を拓く
高橋先生は、これまでの文明を創ってきた大前提にあったのは、目に見えるものだけを対象にする「現象の学」である、と喝破されております。「現象の学」は、客観的にものを見る立場を取るために、見た目には分りやすいのですが、実態を部分しか捉えてはいません。「私たち人間が、何のためにこの現象の世界に生まれ、そこから何を得ようとしているのか」「私たち人間の本質が魂である」という真実には、目をつぶっていたわけです。ですから、目覚しい20世紀の外なる経済発展と人間の内なる耕しの貧しさが、大きくギャップを生じ、アンバランスになっても、それをどう修復したらよいか、その智慧もやり方も持ち合わせていない、という危うい歩き方をしていた、のではないでしょうか。
それが限界に来た今ですが、私たちは高橋先生が、今、まさにこの時にお示しくださっている「魂の学」に拠って、必ず世界の新しい未来が開くことを確信しています。
創世潮流私たちのTL経営研修機構は、この「魂の学」に依拠して21世紀の経営を学び、実践する経営者の方々の研鑽の場です。是非もっと多くの方々に学んで頂きたいと心より願っております。
また、医療や教育分野などの同志の人たちと共にTL人間学とそれに基づく新しい定見、実践についてお伝えする雑誌「創世潮流」を発刊しております。現在第4号まで発刊済みですので、ぜひお読みいただき、皆様の指針としていただければと思います。

久水宏之プロフィール

略歴
1931年生まれ。 東京大学法学部卒。
1953年、日本興業銀行入行、調査部長、常務取締役業務部長を経て、1983年退任。
この間、大蔵省の諮問機関・金融問題研究会委員等を歴任。
その後、経済評論家として、執筆、講演、経営相談などを行っている。
プロフィール
興銀の中では、調査、企画、証券部門などの日本の産業、金融の基本に関わる業務に携わる。しかし、これまでの欧米主導の経済が前提とした人間観、世界観の限界を痛感。退任して高橋佳子氏に師事してTL人間学を学び、新しい経済ビジョンを求めての評論活動や経営者の研修などに携わってきた。
執筆先
朝日新聞、毎日新聞、サンケイ新聞、「財界」、「金融財政」、「財経詳報」ほか。

TL経営研修機構代表 久水宏之 経済評論家

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